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「欅」の薪をくべ、温もりを感じ、香りを楽しむ。

雲の位置がずいぶんと高くなり、
木々や草花が少しずつ紅や黄に色めきはじめ
涼しさを感じる日が増えてきました。
そろそろ、薪ストーブの季節がやってきます。

芦葉工藝舎では、これまでにたくさんの
「薪ストーブのある家」を手がけてきました。
そのため、この時期は薪の調達に関するご相談も増えてきます。

スギ、ヒノキ、ナラ……
さまざまな種類の木材が薪として使われていますが、
その木が持つ性質によって、
室内に灯る炎の印象はずいぶん変わるもの。

今回は、その中でも希少性の高い
「欅(ケヤキ)」についてご紹介したいと思います。

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薪としての欅の魅力は「他の木に比べて火持ちがいい」や
「深みのある橙色の炎を生み出す」などいろいろありますが、
やはりいちばんは、他の木にはない「独特のいい香りがする」こと。

欅を組んだ薪ストーブに火をつけると、
まるでお香を焚いたような心地いい匂いが室内をめぐり、
そこで過ごす人の心と体をゆるりとあたためてくれます。

しかし、欅は複雑に繊維が絡み合っているため
スギやヒノキなどに比べると非常にかたく、
職人による熟練の技術がなければ加工するのが難しい木材。
そこで私たちは、家づくりの過程で生まれた欅の端材を薪として整え、
お客さまや地域のみなさまへお配りし、その魅力を伝えているのです。

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芦葉工藝舎では欅以外にもさまざまな種類の薪を配布・販売していますが、
せっかくならこの冬は、欅のあたたかさを家の中で体験してみませんか。
興味のある方はぜひ、芦葉工藝舎のギャラリーにお越しください。
「自宅に薪ストーブを設置したい」といったご相談も、どうぞお気軽に。

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