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新年を迎えるかたち。

新しい年と共に訪れる行事、お正月。
日本の伝統を守る私たちが、大切にしてきた文化のひとつです。

ここ幸手地域では、子どもが生まれて初正月を迎える際に、
その家の母方の実家から、女の子なら羽子板、男の子なら破魔弓を贈る習慣が、今も残っています。

また、年末に刈った餅米をついて、
お供えやお飾り用の「丸餅」や食事用の「のし餅」をつくり、
親戚や近所の方にお配りするのも、米の生産が盛んなこの土地ならでは。

お世話になっている人との繋がりが色濃く表れるこの時期は、
大工にとっても、お客様との関係を深める貴重な機会だと考えています。

私たちの場合、お客様のお宅を一軒ずつ訪問して挨拶を交わし、
餅の代わりに新しい年のカレンダーを配布するのが、毎年の定番です。

親戚や近所の人々が自然と集まり、新年の挨拶を交わす…
今の世の中だからこそ、この風景を、これから先もずっと大切にしていきたい。
だから私たちは、お正月の時期に限らず、
どんなときも「人が集まりやすい」「会話が弾む」家づくりを心がけています。

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例えば、庭に植える木に梅、紅葉、花水木、新緑や紅葉など、
四季折々の変化を感じるものをご提案するのは、
家族や来訪者さまとの会話のきっかけにつなげてほしいから。

この他にも様々な設計や仕組みをご提案し、
お客様のご要望に合わせながら、住む人の気持ちが和む家をつくっています。

今の時期なら、玄関に正月飾りの「しめ縄」や「門松」を飾るだけで、
たくさんの人との会話が生まれ、家の雰囲気も賑やかになるはず。
昔ながらの正月風景を大切に伝えていきたいですね。

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