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年末の大掃除と、日頃のお掃除の関係。

風はすっかり冷たくなり、年の暮れを感じる季節になってきました。
お正月を迎える前に行う恒例行事と言えば、大掃除です。

大掃除の文化は世界中に存在しますが、年末に行うのは日本だけだとか。
忙しいこの時期、あえて大がかりな掃除を行うのには、
きちんとした意味があります。

そもそも日本のお正月とは、歳神(トシガミ)様を家にお迎えする行事。
その準備として、普段の掃除では行き届かない場所まできれいにするのが、
大掃除に込められた本来の目的です。

とは言え、家の隅々まで磨き上げる作業は、なかなかに大変。
神様に心から喜んでいただくためには、
日頃から掃除の習慣をつけておくことが大切です。

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「現代の家守り」である私たちは、
大掃除同様、日常的な掃除も日本の大事な風習だと捉え、
昔ながらの掃除方法や考え方を家づくりの現場に取り入れてきました。

作業場周辺の拭き掃除は毎朝欠かさず行い、
大工道具から現場にある仮設トイレの扱いまで、
身の回り品の掃除や整頓を徹底しています。

使用する木材は用途別に並べ、
木くずは捨てずに、散らからないようにひとまとめに。
定期的に近所の馬飼い主さんへ提供したり、
子供たちがカブトムシの家を作ったり、無駄なく活用しています。

無垢材、和紙、土壁など無機質の素材を扱っているため、
ほこりが立ちにくい、というのも特徴です。

手間に感じるかもしれませんが、整理整頓すると作業効率は上がり、
こまめな掃除は、小さな傷や変化にいち早く気づくきっかけになる。
結果的に、家やものを長持ちさせることにつながるのです。

これは私たちの作業現場に限らず、みなさまの生活でも同じことが言えます。

近年はロボット掃除機などの技術が発達し、
自動的に掃除をしてくれる道具がずいぶん増えました。
大掃除を行わずとも、きれいな状態は保てるかもしれません。

しかし、自分の手で直接触れながら掃除をすると、
愛着が沸き、自然と長く使う習慣が生まれてきます。

床を傷つけないよう箒を使って掃く。
細かい汚れまで取り除くよう、固くしぼった雑巾で、
上から下へ、奥から手前へ、隅から中央への順で磨く…
これらは、今すぐにでもはじめられる,
手軽な方法のひとつです。

長く住み続けられる家とは、建築技術に加え、
住んでいる人の習慣によっても、育まれていくもの。
今年の大掃除はぜひ、そのことを少しだけ思い出してみてください。

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