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家の中へ風を招き、涼を感じる「簀戸」の魅力。

みなさまは、葦の茎を細かく編んでつくった
「簀戸(すど)」をご存じでしょうか。
「夏障子」などとも呼ばれる、
夏の季節だけ取り付ける開き戸のことです。

梅雨明けに合わせて
障子戸を簀戸に入れ替え、家の夏支度を行う……
それは、昔ながらの日本家屋でよく見られる風景でした。

現代では、冷房機器の技術が優れていることや
家そのものの断熱性能が上がっていることもあり、
簀戸を使う家はずいぶんと減ってしまいましたが、
それでもやはり、簀戸を使うことで味わえる
「涼」があると私たちは考えています。

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簀戸は、現代でいう網戸と似たような構造をしており、
虫の侵入などはしっかりと防ぎながら、
夕暮れどきの涼しい風を家の中へと招き入れてくれます。

また、家の中から庭の様子がうっすらと透けて見えるので、
自然の香りや夏の景色を楽しむこともできるのです。

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伸びゆく植物の姿、夕立後の凜とした空気、夜空に飛び交う螢の灯り……
風の流れを感じながら、さまざまな夏らしさも楽しめる簀戸。

茶室の一角に、客間の一部など、いかせる場所はさまざま。
障子スペースを夏の季節だけ簀戸に取り替えて、
日本古来の「涼」を体験してみるのはいかがでしょうか。

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